岐阜で精密切削加工を20年以上行っております、株式会社塚原製作所の塚原です。
図面を出して見積依頼をしたものの、
「返事がなかなか来ない」
「この形状はうちでは難しいと言われた」
そんな経験はないでしょうか。
そんな方に全て当社でお引き受けできます、と言えたらいいのですが、
せめて本コラムが次の一手のヒントになれば幸いです。
どの会社にも必ず「得意・不得意」があります
例えば、これまで「1ロット1万個」で量産していた部品を、「100個だけ作りたい」となった場合。
同じ取引先で、そのまま対応できるとは限りません。
量産を前提とした会社と、試作・少量を得意とする会社では、設備・考え方・段取りの組み方が根本的に違うからです。
小ロットの場合は、
・汎用機での柔軟な対応
・治具を工夫して精度を出す
・工程そのものを設計する
といった「現場の工夫」が重要になります。
こうした点から、精密加工や複雑形状を得意とする会社に依頼することで、加工できるケースがあります。
「小ロット対応」でも中身はかなり違います
また同じ「少量対応可」でも、その中身には差があります。
例えば10個程度の製作でも、
・CAD/CAM+5軸機で複雑形状を仕上げる会社
・NCフライスでスピード重視で加工する会社
といった違いがあります。
それぞれ得意分野があり、
・数個・製缶品・治具 → 汎用機系が強い
・多面加工・曲面形状 → 5軸・CADCAM系が強い
といった傾向があります。
ここが合っていないと、「できない」という回答になりやすくなります。
例えば写真のような形状は、5軸系の加工です。
数量以外の理由で断られるとき
数量以外の理由で止まるケースもよくあります。
ただ、その場合「絶対にできない」というより、 「やり方の問題」かもしれません。
◇形状が分からない、工具が無い、複雑、難しいと言われた場合
例えば、
・自由曲面が2D図面で表現しきれていない
・一般的な刃物で届かない形状
・多方向からの加工が必要で割り出しに手間がかかりすぎる
といったケースです。
こうした場合でも、
・3Dデータを提供する
・5軸加工が得意な会社を選択すれば、ワークのクランプ方向を変え、段取り回数を減らすことで加工できる
といったように、アプローチを変えることで可能になることがあります。
特に、多方向からの加工が必要な形状は、設備によって実際に加工可能かどうかが大きく変わります。
「何度もつかみ替える前提」なのか、「なるべく一度の段取りで仕上げる考え方」なのか。
この違いで、見積もりの可否自体が変わることもあります。
◇「この内容だとコストが合わない」と言われた場合
形状自体はできそうでも、 価格で折り合わないケースもあります。
この場合は、
・工程をまとめる
・治具で段取りを簡略化する
など、製作側の工夫で調整できる余地があることもあります。
発注先に図面を丸投げするのではなく、どう作るかまで含めて打合せることで、現実的な価格ラインに収まることがあります。
◇図面が未確定・アイデア段階で止まる場合
もう一つ多いのが、「図面はあるがそのままでは難しい」ケースです。
例えば、
・その形だと物理的に工具が入らない
・指定公差が厳しすぎてコストが跳ね上がる
といった内容です。
このときは、
・公差を一部だけ緩められないか
・加工方向を変えられないか
・わずかな段差や継ぎ目が許容できないか
といった“少しの見直し”で、製作できるようになることがあります。
設計意図を崩さない範囲での調整ができれば、加工の選択肢は大きく広がります。
「できない」を分解すると、道が見えることがある
「断られた案件=不可能」ではなく、
・数量の問題なのか
・設備の問題なのか
・加工方法の問題なのか
・条件設定の問題なのか
を分けて考えると、どうアプローチすればよいか分かってきます。
実際の現場でも、
・「条件を少し変えるだけで通る」
・「加工方法を変えたら成り立つ」
というケースは珍しくありません。
もし、
・他社で難しいと言われた案件がある
・試作や少量で悩んでいる
・形状や加工方法から相談したい
といったことがありましたら、当社にご相談ください。一度整理するお手伝いだけでもできると思います。
本コラムを読んでいただくことで、すぐに答えが出ない内容でも、前に進めるヒントを持ち帰っていただければ幸いです。
ぜひ一度ご相談ください
航空・防衛向けの難削材・高精度部品について、
工程設計や公差でお困りの場合は、
図面段階からお気軽にご相談ください。



